2012年2月11日土曜日

古代のメソポタミア:序(1)



『出典』図説世界文化地理大百科:古代のメソポタミア・10頁
マイケル・ローフ著・松谷敏雄監訳
朝倉書店

古代のメソポタミア:序(1)
古代のメソポタミア:序(1)
古代のメソポタミア:序(1)

最終氷河の終わりからギリシア・ローマの文明が現れるまで、

近東の社会は世界でもっとも進んでいた。

狩猟採集から農耕牧畜へと根本的な変革が、この地ではおこった。

神殿や都市が生まれたのもここが最初であったし、

金属器の製作、文字の使用、王朝、帝国が初めて生まれたのもこの地であった。

古代の近東の中心地はメソポタミアという

ティグリス、ユーフラテス川の水に恵まれた肥沃な平原地帯にあった。

しかしながら、メソポタミアに栄えたさまざまな王朝は、

幾度も勢力範囲をこの低地から広げ周辺地域と接触をもった。

そのため、周辺地域も古代近東文明に重要な影響を与えることになったのである。

本書の目的はメソポタミアと古代近東の人々が成し遂げた、そうした輝かしい発展の様子を、

地勢との関連のなかで述べてみようとすることにある。

ここで扱うのはアレクサンダー大王が近東を征服するまでの1万年以上にも及ぶ期間である。

この間、この地域の人々の社会は実に大きな変化を遂げた。

当初は、狩猟・漁労・死肉あさり・植物採集などで

小さな集団が生計をたてていたのにすぎなかった。

それが、この期間の終り頃には、

当時文明が生じていた全世界を治めるような帝国が出現するまでに至ったのである。

そうした偉大な歴史的発展をはっきりさせるために、この本では記述は年代順に進めていく。

古代の近東に関する現在の知識はほとんとすべて

(聖書と、ギリシア人がこの期間の終わり頃に書き残した客観的とはいえない記録は除いて)、

考古学者が過去1世紀半にわたってよみがえらせたものである。

この本のはじめの方の章は、文字が発明される前の時代を扱っており、

そこでは近東の初期の住人が残した物質的記録が基礎資料となっている。

後の時代になると、文献記録が豊富になり、歴史的事件や個入的な問題も扱えるようになる。

考古学者や古代史家がこれまでにいかに多くのことを復元してきたかは、年代が古いこと、

過去を理解するための証拠が断片的であることを考えてみれば、まさに注目に値する。

もちろん、描くシナリオには抜けているところも多いし,未解決の問題もたくさん残っている。

しかし、大筋は今でははっきりしており、

現代文明が古代の近東に多くを負っていることは否定のしようもない。

今日の私たちが何気なく使っているもののなんと多くが古代近東に起源をもっていることか、

たとえば、食べ物、建築用レンガ、車輪、そして文字の使用など、

すべてがこれから本書で説明していくことがらに由来しているのである。

本書にはところどころにコラムがいれてある。

最初のものは最新の考古学的発掘の方法についてである。

ほかにもいろいろあり、文字の発生や狩猟芸術なども扱っている。

古代近東のおもな考古学遺跡は別項を設け、図をつけて説明しておいた。

「図説世界文化地理大百科:古代のメソポタミア」
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「シュメル-人類最古の文明:『小林登志子』中公新書」

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