日本の古代史(日本書紀・古事記等)には謎が多く、特に大化の改新(乙子の変)以前の歴史にはそれが顕著です。 日本の古代の歴史を解明するためには、古事記、日本書紀など日本の古代史料は元より、朝鮮の三国史記・三国遺事&中国の魏書倭人章などとともにインド、メソポタミア、ギリシアなどの古代史料までも遡り、また日本語にはシュメル語、ギリシア語、サンスクリット語、パーリ語、マレー語等が包含され、沖縄語、薩摩語、大隈語、また関西弁、河内弁、東北言葉など多岐多様にわたっていますこれらを基にして言語復原の手法で古代史を解明します。
2012年2月22日水曜日
古代のメソポタミア:初期農耕牧畜民(7)
『出典』図説世界文化地理大百科:古代のメソポタミア・18~27頁
マイケル・ローフ著・松谷敏雄監訳
朝倉書店
古代のメソポタミア:初期農耕牧畜民
古代のメソポタミア:初期農耕牧畜民
初期農耕牧畜民(前1万2000~7000年)
《近東の初期集落》
近東における狩猟採集民から農耕牧畜民への移行は
レヴアント地方、パレスティナ地方でもっともはっきリしている。
過去40年の間、考古学者は野外調査をこまめにつづけ
イスラエルで数多くの遺跡を発掘してきたのに対し、
近東の他の国での調査例はごく少ない。
こうした研究上の不均等を頭にいれてもレヴアント地方、バレスティナ地方は
農耕牧畜の発展にとって決定的に重要な地域であったとみられる。
近東で古い遺跡は洞窟、短期的な野営地であるか、または作業場などである。
パレスティナのケバラー期(前1万8000~1万1000年)の証拠が示すように、
最終水期が終わるとより定住的な村落遺跡が一般的になった。
ガリレー湖東岸にアイン・グェヴⅠという1 万5000年前くらいの遺跡がある。
ここでは円形の住居跡と思われる基礎がみつかっており、
そこから穀物をすりつぶすための磨石がいくつか、石皿が一つ、
そして穀物や葦を刈リ取ることによって
できる特徴的な光沢がついた鎌刃などが出土している。
ケバラー期の人々は野生動物の狩猟も行っていたが、
特定の種類のものを捕まえることが多かった。
たとえば、カルメル山のナハル・才レンという遺跡では、
そこでみつかった骨のうち4 分の3 近くはガゼルのものであった。
一方、ぺトラ近郊のワディ・マグマグ遺跡では
80 %以上の動物骨が野生のヤギでしめられていた。
しかしながら、磨石類が存在していることから、
植物穀物が食料資源の重要な一部となっていたことがわかる。
穀物は非常に栄養価が高いが外側には消化不能な固い皮がついている。
人々は、それらを食べられるようにするために、
あぶったり粉になるまですりつぶしたりした。
あぶった場合には低温のお湯でオートミールかゆのように調理し、
製粉したときには水とまゼて高温で焼いた。
鎌はいくつかのフリント石刃を1 本の木材ないし骨裂の柄につけてつくられ、
野生の穀物を収穫するのに使われたらしい。
しかし穀物の茎を切ると実が落ちてしまう危険性があるから、
熟した実を手でむしり取る方がおそらくよリ効率的であっただろう。
同じようなフリント製石器は
トルコやの同時期の遣跡でもみつかっているが、
植物調理道具に対応する遺物はえられていない。
「写真」
凶暴な野生のウシは、
もともと宗教的な目的、ないし肉、皮、骨、角をとる目的で
家畜化きれたものと考えられている。
しかし新石器時代はじめには、おそらく乳牛、役畜として
飼われるようになっていた。
雄ウシ(去勢されたもの)は今日でも、
耕作、砕土、脱穀、伊車曳きなどに広く用いられている。
「写真」
穀物栽培は新しい技術を必要とした。
たとえば、フリント製鎌刃や磨石を使った刈り取りや製粉作業である。
そうしたもののいくつかはザグロス山脈考古学的遺跡に残る。
しかし、木器を使って、集落から離れたところで行われた風選のような作業は、
考古学的記録にはほとんど痕跡が残らない。
《参照》
「図説世界文化地理大百科:古代のメソポタミア」
「メソポタミア」
「シュメル=シュメール」
「ウワイト」
「シュメル-人類最古の文明:『小林登志子』中公新書」
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