日本の古代史(日本書紀・古事記等)には謎が多く、特に大化の改新(乙子の変)以前の歴史にはそれが顕著です。 日本の古代の歴史を解明するためには、古事記、日本書紀など日本の古代史料は元より、朝鮮の三国史記・三国遺事&中国の魏書倭人章などとともにインド、メソポタミア、ギリシアなどの古代史料までも遡り、また日本語にはシュメル語、ギリシア語、サンスクリット語、パーリ語、マレー語等が包含され、沖縄語、薩摩語、大隈語、また関西弁、河内弁、東北言葉など多岐多様にわたっていますこれらを基にして言語復原の手法で古代史を解明します。
2012年2月15日水曜日
古代のメソポタミア:近東の考古学(3)
『出典』図説世界文化地理大百科:古代のメソポタミア・14~16頁
マイケル・ローフ著・松谷敏雄監訳
朝倉書店
《古代のメソポタミア:近東の考古学》
《古代のメソポタミア:近東の考古学》
古代のメソポタミア:近東の考古学
「写真」年輪年代法・樹輪年代学
とも呼ばれる。
1年に成長する年輪の幅は天候に左右されるため、
長期にわたる年輪をみると幅の広い、狭いのパターンがはっきりわかる。
現在、生えている木々から始めて9000年以上も前の木まで、
年輪をつなく作業がなされている。
古代の木片がみつかった場合、その年輪をそうした変遷パターン化して、
木片の年代を決めるわけ、
しかしながら変遷パターンごととに異なっている。
近東でもが確立されれば、非常に有効な測定法になると思われる。
年輪は放射性炭素年代の補正にも利用される。
「図」放射性炭素年代を暦年代に変換するための年代補正曲線の一部
「放射性炭素年代」
放射性炭素年代は遺物の年代が測れるため、客観的な時間の物差しを提供してくれる。
生きている植物や動物は大気から二酸化炭素まを吸収しているが、
それには14Cを放射性同位元素を含んでいる。
これは一定の割合で減衰するもので、半減期は5750年である。
つまり、生物が死ぬと.5750年ごとにその14C原子は半分になっていくのである。
だから、物の年代を知るためには、それに含まれている14Cの量を測定すればよい。
測定結果は4500±100b.p. というように示される。
これは、平均値は紀元1950 年よりも放射性炭素年代で4500 年分前で、
測定誤差の標準偏差が100 年という意味である。
しかしながら、大気中の14Cの量は待代によって一定ではなかったので、
暦年代を知ろうとすると補正をしなくてはならない。
補正曲線は年輪年代法で年代のわかっている木材を測定して、求められたものである。
これによると、放射性炭素年代は最高1000 年も若く出ている。
たとえば、4500±100b.p. (つまり前2550 年)という放射性炭素年代は、
暦年代でいうと3 分の2 の確率で前3360 - 2930 年、
20 分の19 の確率なら前3520 -2910 年に相当する。
簡潔にするために、本書ではすべての年代は暦年代に補正し、
バラッキの平均値を示すことにした。
「絵」発掘作業
発掘では、まずつるはしで土を崩し、スコップや鍬で集め、バケツにつめて捨てにいく。
人力だけでなく、一輪車やベルト・コンべヤ、トラックなどの機械力も
使われるようになってきている。
日干しレンガや床の上面を追っていくときなど、
ていねいな発掘をする際には小形のピックやこてが役立つ。
壊れやすい物や骨を慎重に清掃するには
ナイフ、メス、カクテル・ステイック、歯科用ピック、絵筆などが使われる。
ふつう考古学者は自分専用の道具をひとそろいもっているものだ。
つるはし・スコップ・鍬・ゴムバケツ・小形ピック・手ぼうき・絵筆・
メス・歯科用ピック・ピンセット・こて・フルイ・水準器・測量棒・巻尺
「絵」近東のテルの発掘は複雑な仕事であり、
発掘者の側にも層の達いを読み取るためのかなりの技量が要求される。
古い堆積物は、新しい堆積物におおわれているか、またはこわされている。
層序を注意深く観察することによって、
堆積の順番を正しく読み取っていかねばならない。
もし時代の新しい掘りこみをみのがしたり、
自然な堆積を間違って同定したりすると、
時代の異なる遺物が混ざってしまうことになり、
間違った結論を導いてしまうこともありうる。
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